ー鉄道車両メーカーの表示(4)ー

写真集(その44)ー鉄道車両メーカーの表示(4)ー

    ここでは、写真集(その4)(その5)(その41)に引き続き、鉄道車両メーカーの車内・車外銘板銘板などについて、鉄道会社自営(あるいはその系列)の工場・検査設備や、複数の車両メーカーによる共同製造例を中心にまとめた。また、鉄道会社・局自体の車内・車外銘板銘板についても触れた。
    (1)(写真集・その4ー日本車輌製造・川崎重工業・日立製作所)はこちら
    (2)(写真集・その5ー東急車輛製造・総合車両製作所、近畿車輛、アルナ工機・アルナ車両)はこちら
    (3)(写真集・その41ー新潟鐵工所・新潟トランシス、富士重工業、JRの自社工場・車輌検査設備)はこちら

その他のメーカー・鉄道会社・局及び
自営(あるいはその系列)の工場・検査設備の銘板

    東芝 ガングロフ社
    (左)東芝(JR貨物EH200形電気機関車)。電気機関車と、電車に搭載される電装品が主力。
    (右)スイス・ガングロフ社、東京索道(箱根登山鉄道鋼索線ケ100・ケ200形客車)。車両はスイス・ガングロフ社で製造。東京索道はロープウェー・ゴンドラなど急斜面の輸送機器開発及び保守点検を行う。
    東京都交通局 京王電鉄
    伊予鉄道 伊予鉄道
    (上左)東京都交通局(都営5300形電車)。(上右)京王電鉄(京王7000系電車)。(下左)伊予鉄道(伊予鉄道800系電車)。「伊豫鐵道」と書かれている。営業運転から離脱し、一部が銚子電気鉄道へ譲渡された。(下右)伊予鉄道(伊予鉄道700系電車)。こちらは「伊豫鉄道」と書かれている。
    西武鉄道 西武鉄道
    西武所沢工場 小田急電鉄
    (上左)西武鉄道(西武10000系電車)。(上右)西武鉄道(西武30000系電車)。(下左)西武所沢工場(西武9000系電車)。「所澤車輌工場」と書かれている。(下右)小田急電鉄(小田急30000形電車「ロマンスカーEXE」)。
    寝屋川工場 錦織工場
    北大阪急行 北大阪急行
    (上左)京阪寝屋川工場(京阪2600系電車)。(上右)京阪錦織工場(京阪700形電車)。(下左・下右)北大阪急行電鉄(北大阪急行8000形電車(ポールスター))。客室内の妻部用(下左)と乗降扉上用(下右)、2種類のプレートがある。
    汽車會社 汽車會社
    木南車輌製造 東洋工機
    (上左・上右)汽車製造(上左:営団6000系電車、上右:箱根登山鉄道モハ1形電車)。銘板表記通り「汽車會社」と呼ばれることが多かった。1972年、川崎重工業に吸収合併された。
    (下左)木南車輌製造(広島電鉄650形電車、1942年製)。1933年創業。太平洋戦争による設備損傷などが重なり、1949年に経営継続を断念し、会社解散。1951年に当時の技術者により「新木南車輌」として再興されたが、1954年に倒産。
    (下右)東洋工機(箱根登山鉄道モハ2形電車)。1925年設立。戦後、東洋電機製造の傘下に入るなど鉄道車両の製造を行ってきたが、1970年を最後に鉄道車両製造を中止。
    津覇車輌工業 津覇車輌工業
    京急車輌工業 京急車輌工業
    (上左・上右)津覇車輌工業(上左:東武8000系電車、上右:東武10000系電車)。館林で東武鉄道の車両改造にあたることが多い。
    (下左・下右)京急車輌工業(現・京急ファインテック、下左:京急800形電車、下右:京急2000形電車)。2001年に社名を現在の京急ファインテックに改めた。現業子会社として久里浜で主に京急の車輌更新にあたる。
    京急ファインテック 京急ファインテック
    京急ファインテック 大栄車輌
    大栄車輌 大栄車輌
    (上左・上右・下左)京急ファインテック(上左:京急1500形電車、上右・下左:京急600形電車)。
    (中右・下左・下右)大榮車輌(中右:京成3300形電車、下左・下右:京成3400形電車)。下左のプレートでは「新製」となっているが、3400形は初代AE形の走行機器を流用の上、車体を大榮車輌で落成している。京成電鉄・新京成電鉄の車両改造にあたることが多かったが、2001年に鉄道車両部門を閉めた。
    西武所沢工場 西武車両
    小田急車両工業 小田急車両工業
    (上左)西武所沢工場(西武3000系電車)。1946年に前身となる会社創業以来、後に西武鉄道の直営となり、当時は珍しい鉄道会社直営の車輛製造工場として1999年まで機能した。その後、車輛製造は大手メーカーへの発注の形を取ることとし、整備部門についても1996年に設立された西武車両(上右、西武4000系電車)に引き継がれることになり、所沢工場は2000年をもって閉鎖された。
    (下左・下右)小田急車両工業(下左・下右とも小田急8000形電車)。2008年、小田急でCIが導入されて以降のもの(右)は小田急本体に合わせて「O」を図案化したシンボルマークを導入している。
    阪神8000系電車 叡山電鉄デオ700形電車
    阪神5500系電車 阪神8000系電車
    武庫川車両工業。(上左:阪神8000系電車。上右:叡山電鉄デオ700形電車。下左:阪神5500系電車。プレートのデザインを一新し、「MUKOGAWA SYARYO」と表記。下右:阪神8000系電車)。
    武庫川車両工業は阪神系列の車両メーカーだった。2002年に会社解散。同年設立の阪神車両メンテナンスにメンテナンス業務を引き継いだ。(上左)のプレート上に「—メンテナンス」のプレートが付けられている。

複数のメーカーによる製造・改造

    国鉄EF65形電気機関車 東武8000系電車
    北越急行683系電車 伊予鉄道3000系電車
    (上左)東洋電機製造・川崎重工業(国鉄EF65形電気機関車)。(上右)アルナ車両・津覇車輌工業(東武8000系電車)。車両改修をアルナ車両と津覇車輌工業の共同で行うケースではこのような二社併記のプレートが付けられることもある。
    (下左)北越急行683系電車。川崎重工業でアルミ構体を製作の上、新潟トランシスで艤装、落成した。
    (下右)伊予鉄道3000系電車。京王井の頭線で活躍した車両を京王重機整備で改造の後、導入された。
    東武9000系電車 東武9000系電車
    熊本市交通局9700形電車 広島電鉄5000形電車
    (上左・上右)東武9000系電車。地下鉄副都心線乗り入れ対応工事を日立製作所と日本電装の共同で実施した。なお、工事を実施した日本電装は、旧社名を「日本電装」と名乗った現在のデンソーとは無関係。(下左)熊本市交通局9700形電車。台車と電気部品をドイツのアドトランツ(現在のボンバルディア)で製作し、新潟鐵工所で車体の作製及び艤装を行い、落成した。
    (下右)広島電鉄5000形電車。ドイツ・シーメンスとアルナ工機(現在のアルナ車両)の共同製造。アルナ車両に継承後は車外の銘板を含め、シーメンスとアルナ車両の連記となっている。
    小田急4000形電車 小田急4000形電車
    東京都交通局10-300形電車 東京都交通局10-300形電車
    (上左・上右)小田急4000形電車。この型式のうち一編成のみJR東日本新津車両製作所で落成した(他の編成は東急車輛製造で落成)。車内表記には両者併記とされ、車外の銘板も両者のものが取り付けられている。下記も参照。
    (下左・下右)東京都交通局10-300形電車。この型式も東急車輛製造で落成したものとJR東日本新津車両製作所で落成したものがあった(新津車両製作所で落成したものについても、前述の小田急4000形電車と同様に東急車輛製造との連記となっている)。
    広島電鉄5000形電車 京急2100形電車
    広島電鉄5100形電車 JR東日本EF510形電気機関車
    (上左)広島電鉄5000形電車。前述参照。
    (上右)小田急4000形電車。前述参照。銘板はJR東日本新津車両製作所と東急車輛製造の両者のものが取り付けられている。
    (下左)広島電鉄5100形電車。国産による超低床電車導入を目指し、近畿車輌・三菱重工業・東洋電機製造が「JTRAM」を結成。広島電鉄への納入を果たした。
    (下右)JR東日本EF510形500番台電気機関車。三菱電機と川崎重工業の共同製造。北斗星やカシオペアなどのブルートレインや一部の貨物列車牽引にあたっている。


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